今日の出来事

 吉野家の豚丼が4年ぶりに復活しました。もう4、5回は食べに行っています。今日も仕事が終わる前から豚丼食べに行こうと決めていました。

 255に出て御殿場線高架の手前にある吉野家に入ります。今日は先客が誰もいません。ゆっくりとメニューを選ぶ余裕が生まれました。

      たまには贅沢にトッピング頼んでみるか・・・

これが不幸の始まりでした・・・

 

 豚ネギ玉丼は、豚丼、ネギ、生卵が別々の器に入っていました。聞くまでもなく自然に手が動きます。まず、豚丼にネギを盛ります。溢れんばかりのネギは高く山のように積まれました。十分お腹のすいている私は、なにも考えずに、そのネギ山の頂上から卵をかけてしまったのです。

 

 弾力のある生卵はネギ山を滑るように下り、まるで蓮の葉にたまった朝露が流れ下るがごとく、丼から弾け飛んだのでした・・・

 

 よく考えればわかる事です。しかし、しかぁぁしっっ!!!!!豚ネギ玉丼を前にして私は、浮かれ、思考を怠り、失態を演じてしまったのです。

 無駄な努力と悟るまで時間はかかりませんでした。こぼれた卵を必至にすくおうとしている箸をおき、お茶を飲んで気持ちを落ち着かせます。目の前にはお盆に広がる生卵。虚無感と絶望感が全身を包みました。無様だ・・・

 豚ネギ丼を食べ終わり、食器を、片付けるふりでお盆に並べ、こぼれた生卵を隠そうとしている自分に気付き、あまりの人としての小ささに呆れ、苦笑を浮かべ、店を後にしました。青葉をなぜた温かいはずの薫風が、今日は冷たく胸に刺さりました。