Haemophilus ducreyi(軟性下疳菌)による性感染症です。
潜伏期間は短く、強い疼痛を伴うので、性交が難しく、パートナーへの感染は少ないようです。
輸入性感染症と呼ばれ、最近では、東南アジアからの渡航者に稀に認められる程度です。
潜伏期間は2日から1週間といわれます
女子では大小陰唇や膣口、男子では亀頭部に、辺縁が鋸歯状(のこぎりの歯のような)で掘り込みが深い潰瘍が生じます。この潰瘍は接触すると強い痛みを認めます。続いて、自発痛、圧痛を伴う鼠径リンパ節腫脹が認められます。
内服や注射剤などの抗生剤を投与します。
治療が有効な場合には、3日以内に症状は軽減し始め、1週間でかなり改善します。