Q-1 月経前症候群って何ですか?

 生理前に身体や心に関する不快な症状が現れるものをいいます。

 生理前に見られる症状は、誰にでも経験のあるものだと思います。しかし、そのような症状すべてが治療対象となるわけではありません。

 生理前に見られる症状の為に学業や仕事に影響が出る場合があります。影響を及ぼすほど重いものなら、疾患として治療の対象としましょう。という事です。

 生理前の不快な症状で困っている方は、遠慮せず受診してください。

Q-2 どのような症状が現れますか?

 大まかには、①痛みに関する症状、②水分貯留による症状、③こころの症状、の3つに分けられます。

 ①痛みの症状は、腹痛、腰痛、頭痛など

 ②水分貯留による症状は、むくみ、乳房緊満感、腹部膨満感など

 ③こころの症状は、いらいら、易怒性、抑うつ感、意欲の減退、不機嫌、不安、涙もろい、感情的になる、臥床傾向、活動的になる、など

 その他、足腰のだるさ、下痢、のぼせ、吐き気、便秘など、多彩な症状が認められます。

Q-3 どのように診断しますか?

 当クリニックでは、始めに質問票を用いた問診を行います。似た症状をきたす別の病気の可能性もあります。

 別の病気の疑いがあれば、採血や超音波等、追加で検査を行う事があります。

Q-4 治療について教えて下さい。

 お薬を使う方法、お薬を使わない方法 があります。

 痛み止めや、水分貯留を軽減させる作用を期待しての利尿剤を用います。これは、症状にターゲットを絞ってお薬を用いる対症療法です。

 他には低用量ピル、漢方等が用いられます。当院では、こころの症状に対し、心療内科などで処方されるお薬の調整も可能です。

 お薬以外に、自分の症状に対する理解を深めることも重要です。例えば、症状日記をつけることで、自分を見つめる事ができます。病状の理解やセルフコントロールへとつながります。

 また、睡眠をしっかりとる、バランスの良い食事を心掛ける、規則正しい生活を送る等の生活習慣の改善も有効です。リラクゼーションやジョギングなどの定期的な運動も効果的です。