ジカ熱について

 50年程前のアメリカで、今回のジカ熱と同じように、妊娠中に感染すると赤ちゃんに異常を引き起こす感染症が大流行しました。当時まだワクチンが開発されていなかったその病気で、およそ2万人の赤ちゃんに影響が出たといわれています。その後、沖縄でも流行が確認され、数百人の赤ちゃんに影響が出たと記憶しております。

 その大規模な流行に後押しされ、ワクチン開発が進み、数年後にはワクチンが開発され、アメリカではワクチン接種を積極的に行うようになりました。ジカ熱が、50年前の風疹のような、大規模な流行にならない事を祈るばかりです。

 

 「米国立衛生研究所において、効果が期待される2種類のワクチンを開発中であり、2016年末までには人間での臨床試験が開始される見通し」との報道がありました。

 ワクチンの実用化、普及が待たれます。厚生労働省は、今回のジカ熱の流行に対し、ホームページ上で、

 ①中南米を中心に、ジカウイルス感染症が多数報告されている事
 ②ジカウイルス感染症は蚊を介して感染する事

 ③ジカウイルス感染症は感染しても症状がないか、症状が軽いため気付きにくいこともある事。
 ④海外の流行地において、蚊に刺されてから数日後に、軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛等の症状が見られた場合は、医療機関を受診する事。
 ⑤海外の流行地へ出かける際には、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意する事。

 などの注意喚起を行っています。